松戸バンダイミュージアムのガンダム関係展示(村田氏が関わったもの)の最後は、ザクマシンガン砲弾です。
各砲弾のラフ画と信管のレンチの設定です。信管のレンチは使われなかったようです。
各砲弾のディテールです。
向かって左は、最終図面作画用の半面図。これを左右展開して完成図面を作っています。村田氏が好んでやっていた方法です。
向かって右は完成した砲弾の図面です。砲弾製作のための注意書きも書かれています。
MSMパンフレットから、展示されていたザクマシンガン砲弾の写真です。図面と見比べてみるのも面白いかも。
ザクマシンガン弾体解説
汎用性に優れるザクマシンガンは、使用する弾体も追加分けることができた。なかでも代表的なのが「徹甲弾」「徹甲榴弾」「成形炸薬弾」の3種である。「徹甲弾」は、いわば拳銃弾の大型判。「徹甲榴弾」は敵装甲を貫通後に爆発するタイプで、「成形炸薬弾」は着弾時に弾頭から生じるジェット噴流が目標を熱破壊する。いずれも戦車などに用いられる砲弾だが、ザクマシンガンはこれらを連射することが出来、すさまじい破壊力を見せた。
徹甲榴弾 Ap-3 Armor-Piercing Shell Ap-3
被帽に軟質金属を使用したAPC弾。ザクマシンガン用に専用開発された砲弾であるが、装甲車両用の砲弾をベースとしている。別称「タイプ73」と呼ばれていたことから分かるように、最も初期からザクの実用化と平行して開発・使用された。汎用性が高くあらゆる方面で使用された砲弾である。
対宇宙艦徹甲弾 St-4 Anti-Ship Armor-Piercing Shell St-4
装甲宇宙艦を対象に特化したAPCR弾(硬芯徹甲弾)。
別称「タイプ75」。外形はAp-3よりも大きく見えるが、逆に質量は小さく、より高速で打ち出される。内蔵された芯弾の侵撤長はAp-3を大きく上回る。宇宙空間での使用が主のため、APCR弾の弱点である遠距離(大気中)での速度低下は問題ではなかった。
成形炸薬弾 Ht+3 Shaped-Charge Explosive Shell Ht-3
地上戦闘車両を主な対象とする対戦車榴弾、別称「タイプ79」。意外と思われるかも知れないが、今回展示中の砲弾のうち一番開発が遅い砲弾である。これはジオン公国が地上進攻前に早期の電撃的戦争終結を目論んでいたためだ。対象が宇宙艦船のような大型目標の場合はザクマシンガンの速射機能が使われたが、Ht-3では単射またはバーストが多用された。
(以上、MSMパンフレットより)